点滴療法

高濃度ビタミンC点滴

アスコルビン酸とも呼ばれるビタミンCは、オレンジ、グレープフルーツ、キウイ、ブロッコリーなどの食品や栄養補助食品に含まれる栄養素で、細胞がフリーラジカルからダメージを受けるのを防ぐという、抗酸化の働きがあることでよく知られています。また、ビタミンC(L-アスコルビン酸)は水溶性のビタミンで、酸化還元反応に関与したり、コラーゲンの生成を支えたり、鉄の吸収をサポートしたりと、私たちの健康維持にはなくてはならない栄養素です。
ビタミンCは、免疫細胞に多く蓄積されることから、免疫の働きにおいて重要な役割を担っていることがわかります。このほかビタミンCは、副腎皮質に多く存在しており、副腎が副腎皮質刺激ホルモンの刺激を受けると、ストレスホルモンであるコルチゾールが合成されるのですが、この合成時、副腎のビタミンCが多く使われ枯渇状態になります。このことから、私たちが強いストレスを受けたときは、ビタミンCの補充が重要だといえます。このように大切な栄養素ですが、私たち人間には、ビタミンCの合成に必要なL-グロノラクトンオキシダーゼという酵素がないため、体内で産生することができず、食事やサプリメントで摂取する必要があります。
現代の生活において、さまざまな食品添加物、強いストレス環境、紫外線などへの曝露や栄養の偏りといった種々の要因により、私たちのビタミンCは大幅に不足しており、食事からだけでは必要なビタミンCを摂取できていません。これを補うためサプリメントを服用している方も多くいらっしゃいますが、お悩みの症状によっては経口摂取では十分でないことも多いです。こういった方には高濃度のビタミンCを静脈に点滴で注入するのが効果的です。
ちなみに、経口の投与量を200mgから2,500mgへと12倍に増やした場合でも、血漿中濃度は1.2mgから1.5mgへとわずか25%しか上昇しません。また、血漿濃度のピーク値は、経口摂取では9.3mg/dLが頭打ちであるのに対し、点滴では平均で80mg/dL(50g投与)であったとのデータもあります[1]。

高濃度ビタミンC点滴療法はこのような方にお勧めです。

  • 疲労がなかなか取れない
  • 風邪などの感染症
  • ストレスが原因となる体調不良
  • がんの発症予防
  • 化学療法との併用による副作用の軽減
  • 動脈硬化の予防
  • しわ、しみの対策、美白
  • アレルギー対策
  • 肌トラブル(あれ、炎症、日焼けなど)
  • 傷の治りが悪い・遅い

 

高濃度ビタミンC点滴療法の効果

高濃度のビタミンCを点滴すると、組織内で活性酵素が生じます。サプリメントの摂取よりも大量のビタミンCが生じることによる一過性の酸化ストレスを活用することで、免疫力や抗酸化力の強化、がんの発症予防、コラーゲン合成のサポートなどの効果があるといわれています。

また、以下のような効果もあります。

コラーゲンの生成

どの動物にも構造タンパク質であるコラーゲンがあり、筋肉、骨、動静脈を支えています。そしてこのコラーゲンの合成にはビタミンCが不可欠です。コラーゲンが不足すると、皮膚が薄くなり、血管、骨、腱、靭帯がもろくなります。その結果、動脈瘤や脳卒中、さらにはスポーツ中のけがでよくみられる靭帯や腱の断裂を引き起こしやすくなります。高濃度ビタミンCの点滴によりこういった疾患やけがを未然に防ぐことができます。

エネルギーの産生

脂肪を分解してエネルギーとする過程でビタミンCが不可欠です。このエネルギーの産生過程で、脂肪を細胞のミトコンドリアに運ぶ働きがあるカルニチンの合成にも関与しています。ある研究で内勤者に高濃度ビタミンCを点滴投与したところ、その2時間後に疲労が軽減したほか、効果が24時間持続しました[2]。

抗酸化作用

ストレスや慢性疾患などで活性酸素やフリーラジカルの産生が高まると、タンパク質、コラーゲン、遺伝子などがダメージを受けます。ビタミンCはこういったダメージから細胞を保護する働きがあります。

免疫のサポート

ビタミンCにより過酸化水素が生成され、これがウイルス、がん細胞などを攻撃する効果があるといわれています。ポリオワクチンが登場するまでは、8時間ごとに高用量のビタミンCを投与して一定の成果をあげていました。最近の研究で、遺伝子操作をしてビタミンCの生成能力を失わせたマウスにビタミンCを投与したところ、インフルエンザウイルスと戦う能力が高められたことが確認されています[3]。

美白効果

皮膚が紫外線にさらされるとメラノサイトという色素細胞でメラニンが合成されます。ビタミンCは、しみやそばかすの原因となるメラニン色素を薄くしてくれる働きがあります。

参考元

[1] Harakeh S, Jariwalla RJ, Pauling L. Suppression of human immunodeficiency virus replication by ascorbate in chronically and acutely infected cells. Proc Natl Acad Sci U S A 1990;87:7245-7249.
[2] Suh SY, Bae WK, Ahn HY, Choi SE, Jung GC, Yeom, CH. Intravenous Vitamin C administration reduces fatigue in office workers: a double-blind randomized controlled trial. Nutr J, 11(7).
[3] Kim, Y, Kim H, Bae S, Choi J, Lim SY, Lee N, Lee, WJ. Vitamin C is an essential factor on the anti-viral immune responses through the production of interferon-α/β at the initial stage of influenza A virus (H3N2) infection. Immune network, 13(2), 70-74.

がんに対する
高濃度ビタミンC点滴について
 

FDA承認のビタミンC

高濃度ビタミンC点滴多くの医療機関で提供されている高濃度ビタミンC療法ですが、自費診療ということで医療機関によって価格もさまざまです。医療機関だからどこも同じだろう、と思いがちですが決してそうともいえません。これはビタミンC療法に限らずすべての自費診療にいえることですが、保険診療は国(厚生労働省)が認めた材料を用いて国が認めた治療行為を行う診療であるため、使用している材料はどの医療機関のものも国が規定する品質をクリアしています。
しかし、自費診療では基本的に国が認めたものではない材料(もちろん認めたものもあります)をその医師の判断で国内や海外から調達して使用しています。このため、高濃度ビタミンC療法で使用するビタミンCも、医師がその品質や効果を考慮して選んだものであるため、保険診療のようにどの医療機関にかかってもほぼ同じ品質のビタミンCだ、というわけではないのです。
当院のビタミンCは、米国カリフォルニア州McGuff社の「Ascor®」という製品で、米国では唯一FDA(アメリカ食品医薬品局)から承認を得ているきわめて品質・信頼性が高いビタミンCです。直接静脈から注入するものですので、各種抗菌剤、防腐剤、チメロサールなどを含有していない安心なビタミンCを採用しています。
なお、国内のビタミンCの方がいいようなイメージがあるかもしれませんが、国内で製造されているものは防腐剤が添加されているものが多く安価です。同じグラム数でもなぜこれだけ価格差があるのだろう、と思われたかもしれませんが、当院のものは防腐剤が添加されておらず、低温の冷蔵状態を厳重に維持したまま輸入しているため国内製造のものよりも高価になっています。一方、常温タイプの製品では、常温保管による化学反応が起こり、この治療で肝心の「抗酸化作用」や「抗がん作用」などが減弱し、目的の効果が十分に得られない可能性があります。
ちなみに、ビタミンCを点滴できる状態にした(生理食塩水で希釈)溶液を常温保管(25℃)した場合と冷蔵保管(4℃)した場合の研究によると、常温保管の方は3日目に変色し、ビタミンCの劣化が認められました。この劣化により、嫌気性の状態では、アスコルビン酸(ビタミンC)はフルフラールに分解される可能性があり、このフルフラールは発がん性が疑われています[1]。

参考元

[1]Walker SE, Iazzetta J, Law S, Kanji S, Bolduc B, Lamontagne F, Adhikari NKJ. Administration of Intravenous Ascorbic Acid-Practical Considerations for Clinicians. Nutrients. 2019 Aug 23;11(9):1994. doi: 10.3390/nu11091994. PMID: 31450771; PMCID: PMC6769642.


高濃度ビタミンC点滴療法の費用

メニュー 料金(税込み) 滴下時間

ビタミンC点滴 12.5g

9,900円

30分程度

ビタミンC点滴 25g

19,800円

60分程度
ビタミンCパワーブースト

(エグゼクティヴ)

27,000円

60~90分程度

ビタミンCパワーブースト
(ライト)

11,700円

60~90分程度

G6PD検査料☆

6,600円

☆はじめての方に1回だけ行う採血検査です。すでに他の医療機関で受けたことがある方は、検査結果をご持参ください。当院での検査を省くことができます。
※「ビタミンCパワーブースト(エグゼクティヴ)」はビタミンC12.5g+キントン10本のカクテル点滴です。特に疲労が著しい方にお勧めで、当院院長もよく受けています!「ビタミンCパワーブースト(ライト)」はビタミンC12.5g+キントン1本のカクテル点滴です。
※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では自費診療について初診料はいただいておりません。
※当院では、点滴を少しでも不快なく受けていただけるよう、点滴針を刺す前に麻酔クリームを塗布しております(無料)。

ご希望があれば、NMNなどの他の点滴も同じ日に受けていただけます。

高濃度ビタミンC点滴療法を受けられない方

G6PD欠損症、高度の心不全、腎不全、胸水・腹水が大量にある、トウモロコシアレルギー

高濃度ビタミンC点滴療法の副作用

点滴痛、口の渇き、低カルシウム血症、低血糖、みせかけの高血糖、アレルギー

グルタチオン(点滴・サプリメント)

グルタチオンとは、三つのアミノ酸(グルタミン酸、システイン、グリシン)から成る三量体のペプチドのことで、特に抗酸化作用があることでよく知られています。当院では、グルタチオンの点滴療法を行っているほか医療機関用のサプリメントを院内で販売しています。

グルタチオンの主な働き

抗酸化作用

細胞膜や細胞内のタンパク質、脂質、DNAなどを酸化ストレスから保護して細胞の機能を維持する働きがあります。また、細胞の酸性度(pH)を調整したりタンパク質の構造の安定化を維持したりする働きもあります。このため、グルタチオンの濃度が低下すると酸化ストレスを抑えられなくなり、細胞の老化や機能障害といった、さまざまな悪い影響が出はじめます。

解毒作用

体内の有害物質や毒素を解毒する働きがあります。肝臓でのアルコール分解も
そのひとつで、アルコールを分解するときに生じる代謝物を分解するのに寄与しています。

免疫機能の維持作用

免疫細胞の維持においても重要な役割を担っています。グルタチオンが不足すると免疫機能が低下し、感染症をはじめとするさまざまな疾患に罹患しやすくなります。また、免疫細胞は外部から侵入する細菌やウイルスと戦うとき、炎症を引き起こしますが、グルタチオンはこの炎症を鎮める働きもあります。

細胞増殖のコントロール

細胞の増殖とアポトーシスを調節する役割があります。

筋肉疲労の軽減

運動を行うと筋肉内のグルタチオンが低下します。グルタチオンを摂取してから運動を行うと、血中の乳酸が上昇するのを抑制し[1]、疲労しにくくなります。

グルタチオンは生命維持に不可欠な成分ですが、紫外線の影響や加齢に伴って減少する傾向にあります。また、抗酸化作用や解毒作用、メラニン抑制作用があり、全身の美白を促すといわれています。グルタチオンが減ると、肌あれ、肝機能の低下、代謝の低下などにつながり、老化の進行を招くおそれがあるため、不足するグルタチオンを補うことで改善と予防を図っていきます。

飲酒を頻繁にされる方は、肝臓の解毒機能を促進する効果もありますので、肝障害の改善・予防につながるとされています。

当院では、グルタチオンの点滴療法のほか、ご自宅でいつでも摂取できるよう医療機関用のサプリメントも販売しています。高濃度を体内に入れるという点では、経口摂取(サプリメント)よりも点滴の方が有利ですが、経口摂取でも一定の効果があることがわかっています。以前は、経口摂取したグルタチオンはその分子サイズのため吸収が悪く血中に取り込まれないのではないかと信じられてきました。しかし、2015年に発表された研究報告により、経口摂取でも、毎日摂取することでグルタチオンがもつさまざまな効果が得られることが確認されています。54人の非喫煙者を対象に行ったこの研究では、グルタチオンを6ヵ月間毎日1000mg経口摂取すると、グルタチオンの濃度が赤血球、血漿、リンパ球で30~35%、頬側細胞では260%上昇し、酸化ストレスの軽減が確認されました。また、摂取後3ヵ月の時点で、ナチュラルキラー細胞の細胞毒性(がん細胞やウイルスを攻撃する能力)が、グルタチオンを摂取しなかった場合と比較して2倍以上に増加しました[2]。ただし、グルタチオンの経口摂取を1ヵ月間中断すると、摂取する前の状態に戻ることも確認されています[2]。

参考元

[1] Aoi W, Ogaya Y, Takami M, Konishi T, Sauchi Y, Park EY, Wada S, Sato K, Higashi A. Glutathione supplementation suppresses muscle fatigue induced by prolonged exercise via improved aerobic metabolism. J Int Soc Sports Nutr. 2015 Feb 6;12:7. doi: 10.1186/s12970-015-0067-x. PMID: 25685110; PMCID: PMC4328900.
[2] Richie JP Jr, Nichenametla S, Neidig W, Calcagnotto A, Haley JS, Schell TD, Muscat JE. Randomized controlled trial of oral glutathione supplementation on body stores of glutathione. Eur J Nutr. 2015 Mar;54(2):251-63. doi: 10.1007/s00394-014-0706-z. Epub 2014 May 5. PMID: 24791752.

パーキンソン病にグルタチオンを

パーキンソン病は、ふるえ、動作緩慢、筋固縮、姿勢保持障害などを引き起こす脳の疾患で、難病に指定されています。多くが60歳以降に発症するとされていますが、約5~10%は50歳未満で発症しています。全体的に男性の方が多いといわれており、60歳以上では100人に約1人の割合で発症しています。この疾患は、大脳の下にある中脳の黒質と呼ばれる部分でドーパミン神経細胞が減少することで引き起こされます。ドーパミンは、脳からの指令を体の各部に伝える神経伝達物質としての働きがあり、パーキンソン病患者さんではこのドーパミンが減少しているため体の各部位にうまく指令が伝わらなくなっています。
また、交感神経系の主要な化学伝達物質であるノルエピネフリンを生成する神経末端も失われています。ノルエピネフリンは、血圧や心拍数の制御に関与していることから、この物質が減少することで、疲労、不安定な血圧、不規則な脈拍、消化不良、起立性低血圧などが起こりやすくなります。

パーキンソン病患者さんの脳では、酸化ストレスが上昇しており、またグルタチオンの量が、特に黒質で減少していることがわかっています[3]。上記のとおり、グルタチオンにはさまざまな働きがある重要な成分であることから、パーキンソン病患者さんにグルタチオンを補充することでよい効果が得られ、主な症状であるふるえや運動能力の低下を改善することができるのではないかと考えられます。
実際にイタリアのSassari大学で行われた研究では、グルタチオンの点滴投与によって運動機能に一定の改善がみられ、障害が最大で42%減少したほか、投与を中断した後も2~4ヵ月間、効果の持続がみられたということです[4]。これは、グルタチオンの濃度が一定程度維持されることで、ドーパミン作動性ニューロンが神経変性を起こすのを防ぐ働きがあるからではないかと考えられます。

参考元

[3] Smeyne M, Smeyne RJ. Glutathione metabolism and Parkinson's disease. Free Radic Biol Med. 2013 Sep;62:13-25. doi: 10.1016/j.freeradbiomed.2013.05.001. Epub 2013 May 8. PMID: 23665395; PMCID: PMC3736736.
[4] Sechi G, Deledda MG, Bua G, Satta WM, Deiana GA, Pes GM, Rosati G. Reduced intravenous glutathione in the treatment of early Parkinson's disease. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry. 1996;20:1159–1170.

グルタチオンサプリメントの飲み方

グルタチオン

当院では、Quicksilver Scientific社の「リポソーマルグルタチオンレモンミント配合」というサプリメントを販売しております。舌下に滴下するリキッドタイプです。舌下タイプのため、成分が胃、腸、肝臓を経由しないため即効性があり、また、胃液の影響を受けない、小腸や肝臓での分解や代謝による効果の減衰も避けられるといったメリットがあります。
肌あれ対策、美白効果のためには、1日1回舌下に1プッシュ滴下してください。
二日酔い対策にも有用です。

 

グルタチオンの注意点

妊娠中・授乳中の方の使用はお控えください。
その他の薬を服用中の方は、あらかじめ医師にお知らせください。食欲低下、発疹、吐き気などの副作用が起こるおそれがあります。

グルタチオンの費用

メニュー 料金(税込み)

グルタチオン点滴1200㎎

3,850円

グルタチオン点滴1400㎎

4,400円

グルタチオン点滴1600㎎

4,950円

グルタチオン点滴2000㎎

5,500円

グルタチオン点滴3000㎎

6,600円

グルタチオン点滴4000㎎

7,700円

グルタチオンサプリメント

18,000円/本(50mL)

※点滴については、製造元による長期的な出荷制限が続いているため、現在、新規の方の受付を休止しております。
※当院では、点滴を少しでも不快なく受けていただけるよう、点滴針を刺す前に麻酔クリームを塗布しております(無料)。
※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では自費診療について初診料はいただいておりません。
※サプリメントは常時院内に在庫があります。

マイヤーズカクテル

マイヤーズカクテルは、アメリカの医師Dr.ジョン・マイヤーズが開発したビタミンとミネラルを同時に静脈から注入する点滴療法のことです。成分には、ビタミンB1、B2、B3、B5、B6、B12、ビタミンC、マグネシウム、カルシウムなどが含まれており、疲労の回復をはじめ、片頭痛、気管支喘息、線維筋痛症などの複数の疾患にも効果があります。
さらに、頭痛、全身倦怠感、アレルギー疾患、慢性疲労症候群、疲労感、こむら返り、うつ病、生理不順、甲状腺機能亢進症、慢性蕁麻疹などにも有効とされています。また、マグネシウムには血行を改善し身体を温める働きがあるため、点滴中からリラックス効果を感じていただけます。その他、自律神経障害、耳鳴り、インフルエンザ、不定愁訴症候群などにも効果があるといわれています。

この療法を開発したDr.ジョン・マイヤーズは、3歳のときにジフテリアに罹患し、死の淵をさまようような体験をしたのがきっかけで、健康への関心を高めました。1927年、ジョンズホプキンス大学を工学系の学位とともに卒業した彼は、健康に関する当時の仮説について多いに疑問を抱いていました。そこで母校に戻り、1935年に医学部の学位を取得して卒業しました。卒業後、工学系の知識があった彼は、測定機器などを駆使して診療にあたるようになり、病気になったときの代謝機能について理解を深めました。
特に、微量ミネラルが細胞の機能にどのような影響を及ぼしているのか、また代謝において栄養がどのように働いているのかについて知識を増やしました。また、高度に分化した構造を有する歯と目を用いて、治療に対する代謝反応を評価しました。このように、栄養と代謝、健康の関連について知見を深めた彼は、普段摂取しているビタミンとミネラルは実はほんの少ししか体に取り込まれていないという事実を突き止めます。それであれば、体にとって特に重要とされるビタミンとミネラルをミックスし、静脈から大量に注入して細胞に集中的に与えてはどうかという考えに至ります。
当時、栄養や薬剤を静脈から注入する点滴療法は広く行われていましたが、複数の成分をミックス(カクテル)して投与するという発想はありませんでした。その後、彼が処方したカクテル点滴は、免疫を高める療法として多くの人々を救います。1984年に彼が亡くなった後、彼にかかっていた患者の1人が、ペンシルバニア州カーライルで開業していたDr.アラン・ガビーに、同じカクテル療法が受けられないかと相談します。Dr.ガビーは改良版を独自に開発し、Dr.マイヤーズの名前から「マイヤーズカクテル」と命名しました。その後11年間で1,000人以上の患者に計15,000回以上マイヤーズカクテルの点滴を行い、多くの人々を救いました。

マイヤーズカクテルの効果

  • 疲労回復

  • 新陳代謝の向上

  • 血管拡張による血⾏改善、血圧低下

  • 美肌効果、肌あれ改善

  • 免疫力の向上

マイヤーズカクテルに含まれている成分

ビタミンB1(チアミン)

水溶性のビタミンのひとつで、糖質をエネルギーに変換する過程で必要な栄養素です。不足すると疲れやすくなるほか、筋力、免疫力、記憶力の低下や、末梢神経障害などの原因にもなります。また、心機能にも影響があり、うっ血性心不全患者の21~98%にB1の欠乏がみられるというデータがあるほか、B1を補給すると心不全患者の心機能に改善がみられたという研究もあります[1]。肝臓で蓄えられる量が少ないため、まめに摂取する必要があります。高温の調理で破壊されやすく、水にも溶け出す性質があります。

ビタミンB2(リボフラビン)

細胞の成長、エネルギーの産生、脂肪等の分解において重要な役割を果たしている補酵素のひとつです。乳製品、卵、肉などに含まれており、摂取するとすぐに使われ、体内に貯蔵されません。サプリメントなどで摂取すると尿が黄色になります。片頭痛の予防効果があるとされ、アメリカでは、米国神経学会と米国頭痛協会によって片頭痛の補完療法として認められています。

ビタミンB3(ナイアシン)

水溶性のビタミンB群のひとつで、栄養素のエネルギー変換、コレステロールと脂肪の生成、DNAの修復、抗酸化作用の発揮といった働きがあり、400以上もの酵素がB3に依存しています。赤身肉、鶏肉、魚、玄米、バナナなどに多く含まれており、不足すると、うつ、疲労、記憶力の低下、頭痛、幻覚などを引き起こすとされています。

ビタミンB5(パントテン酸)

補酵素A(CoA)の生成過程で使用されます。CoAは、酵素が脂肪酸を合成し分解する他の代謝機能を補助する化学物質です。また、脂肪の合成にも関与するアシルキャリアタンパク質も生成します。腸内の細菌もB5を産生していますが、その量は十分ではありません。B5には抗酸化作用があり、心臓病の初期にみられる軽度の炎症を抑制する働きがあるのではないかといわれています[2]。不足すると、疲労、頭痛、イライラ感、吐き気、筋肉の痙攣などが引き起こされます。

ビタミンB6(ピリドキシン)

アミノ酸の代謝に関与する補酵素であり、神経伝達物質やヘモグロビンの合成など、100以上の酵素の働きをサポートしています。ビタミンB12や葉酸に加え、B6が不足すると、ホモシステインが上昇する可能性があります。ホモシステインが上昇することによって、血栓や、フリーラジカルによる細胞ダメージのリスクが高まり、これが心臓疾患や脳卒中の発症につながると考えられています。また、妊娠中のつわりにB6が有用で、軽度~中等度の吐き気が軽減されたという報告もあります[3]。不足すると、皮膚荒れ、うつ病、免疫の低下、小球性貧血などが引き起こされます。また、腎臓病、セリアック病、潰瘍性大腸炎、クローン病、関節リウマチ、アルコール依存症などによってB6の吸収が妨げられ、B6の欠乏が生じる可能性があります。

ビタミンB12(コバラミン)

赤血球とNDAの形成、脳や神経細胞の機能と発達にも重要な役割を果たしています。レバー、赤身肉、鶏肉、卵、乳製品などに多く含まれ、特に「赤いビタミン」とも呼ばれ造血に大きく関与しています。B12が不足している人でも血液検査で正常な値が出る人もいるため、メチルマロン酸とホモシステインの血中濃度の方が、実際のB12の数値を反映しているといわれています。アメリカでは、一般人口の最大15%がB12不足であるというデータもあります[4]。不足すると、貧血、疲労、手足のしびれ、うつ病、発作などを引き起こします。

ビタミンC(アスコルビン酸)

抗酸化作用、コラーゲンの合成、鉄の吸収促進、抗ストレス効果、免疫機能の強化、エネルギー産生のサポートなど、実に多くの働きをもった代表的な補酵素です。不足すると、歯茎からの出血、脱毛、けがの治癒の遅れ、疲労、鉄欠乏性貧血などがみられるようになります。紫外線のダメージから保護する作用がありますが、ビタミンCが含まれるクリーム等を塗ってもほとんどが皮膚から吸収されませんし、食品やサプリメントから摂取してもほとんど効果が得られないというデータもあります[5]。このことから、健康維持だけでなく特に何らかの効果を得たいときは、点滴による投与が効果的であると考えられます。

マグネシウム

タンパク質や骨の形成から、血糖値、血圧、筋肉、神経の機能調節などまで、体内でさまざまな化学反応を行う300以上の酵素をサポートする重要な役割を果たしています。また、筋肉を収縮させたり、心臓を安定して鼓動させたりする伝導体としての働きもあります。体内にあるマグネシウムの約60%は骨に蓄えられています。マグネシウムの多い食事を摂ると骨密度が増加することが確認されています[6]。また、マグネシウムを投与することで、片頭痛が軽減することも確認されています[7]。不足すると、疲労、食欲不振、吐き気、心拍の異常、筋肉の痙攣、こむら返りなどがみられるようになります。ちなみに、マグネシウムのサプリメントを経口で摂取しても血清のマグネシウム濃度に変化はほとんどみられない一方、点滴で投与すると血清濃度が2~3倍になるとのデータもあります[8]。

カルシウム

特に骨で重要な役割を果たしており骨粗しょう症の対策などでよく知られていますが、皮膚、髪などの美容面でも重要な栄養素です。たとえば髪の成長に必要な鉄の吸収を助ける働きがあり、皮膚では、水分を保つ働きやしわ、たるみなどを防ぐ働きもあります。このほか、筋肉の収縮、心臓の正常な鼓動、血液の凝固などといった生命活動においても重要な役割を担っています。
カルシウムは、食事からの供給量が不足すると、骨に貯蔵されているものが使われます。このためカルシウムの摂取が不足すると、骨のカルシウム量が減り、骨が弱くなってしまいます。また、骨では破壊と生成を繰り返す(リモデリング)骨の入れ替え作業が行われていますが、30歳頃までは生成が破壊を上回っているのですが、それ以降では破壊が上回ることが多いです。このほか、米国がん研究所によると、カルシウムに大腸がんのリスク下げる効果があるとのことです[9]。不足すると、筋肉の痙攣、指のピリピリ感、心拍数の異常、食欲不振などがみられるようになります。

参考元

[1] DiNicolantonio JJ, Lavie CJ, Niazi AK, O’Keefe JH, Hu T. Effects of thiamine on cardiac function in patients with systolic heart failure: systematic review and meta-analysis of randomized, double-blind, placebo-controlled trials. Ochsner Journal. 2013 Dec 21;13(4):495-9.
[2]Jung S, Kim MK, Choi BY. The long-term relationship between dietary pantothenic acid (vitamin B5) intake and C-reactive protein concentration in adults aged 40 years and older. Nutrition, Metabolism and Cardiovascular Diseases. 2017 Sep 1;27(9):806-16.
[3] Sharifzadeh F, Kashanian M, Koohpayehzadeh J, Rezaian F, Sheikhansari N, Eshraghi N. A comparison between the effects of ginger, pyridoxine (vitamin B6) and placebo for the treatment of the first trimester nausea and vomiting of pregnancy (NVP). The Journal of Maternal-Fetal & Neonatal Medicine. 2018 Oct 2;31(19):2509-14.
[4] U.S. Department of Health and Human Services. Vitamin B12 Fact Sheet for Health Professionals. https://ods.od.nih.gov/factsheets/VitaminB12-HealthProfessional/ Accessed 1/21/19.
[5] Pullar JM, Carr AC, Vissers MC. The roles of vitamin C in skin health. Nutrients. 2017 Aug 12;9(8):866.
[6] National Institutes of Health Office of Dietary Supplements: Magnesium Fact Sheet for Health Professionals https://ods.od.nih.gov/factsheets/Magnesium-HealthProfessional/. Accessed 9/2/2019.
[7] Volpe SL. Magnesium in disease prevention and overall health. Adv Nutr. 2013 May 1;4(3):378S-83S.
[8] Sydow M, Crozier TA, Zielmann S, et al.High-dose intravenous magnesium sulfate in the management of life-threatening status asthmaticus. Intensive Care Med 1993;19:467- 471.
[9] Song M, Garrett WS, Chan AT. Nutrients, foods, and colorectal cancer prevention. Gastroenterology. 2015 May 1;148(6):1244-60.

マイヤーズカクテルの費用

メニュー 料金(税込み)

マイヤーズカクテル点滴

8,800円

※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では自費診療について初診料はいただいておりません。
※当院では、点滴を少しでも不快なく受けていただけるよう、点滴針を刺す前に麻酔クリームを塗布しております(無料)。
予約制です。

オゾンクレンジング

専用のオゾン耐性ボトルに血液を100ml程度採取します。その中にオゾン3%、純酸素97%の混合ガスを添加して血液を活性化し、点滴で体内に戻します(所要時間は30~40分程度)。オゾンによって活性化された血液は酸素を運ぶ能力が高められるほか、抗酸化能・抗炎症能もアップします。また、体の隅々まで効果的に酸素を届けることができ、抗炎症・抗酸化の作用をはじめとするさまざまな効果が期待できます。
また、血液中の複数の分子(タンパク質、炭水化物、抗酸化物質、多価不飽和脂肪酸)がすぐに反応して連鎖的に新しい反応が起こることで、全身に波及していく好循環が生まれます。抗がん剤や放射線治療の効果を最大化し、副作用を減らす効果もあります。
ドイツ発祥のこの療法は、現在ヨーロッパ各地で広く行われており、英国エリザベス女王の母君であり101歳で天寿をまっとうされた「クイーンマム」がこのオゾン療法を行っていたことはよく知られています。ちなみに、ドイツではこのオゾン療法は心臓疾患の治療に保険適用されています。

メカニズム

血液にオゾンが添加されると、毒性のない小さな「酸化」状態となり、細胞の抗酸化システムと抗炎症システムが刺激されます。また、オゾンが間質液と反応することで、過酸化水素(H2O2)、アルデヒド、脂質酸化生成物(LOP)が生成されます。これらの物質は核因子赤血球系2-関連因子2(NRF2)の経路を活性化し、その結果、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(CAT)、還元型グルタチオン(GSH)といった抗酸化システム(ARE)の増加が促進されます[1]。
また、最近の前臨床研究によって、 N-メチル-D-アスパラギン酸 (NMDA) 受容体が活性化され痛覚過敏における活性酸素種の役割が確認されていることから、全身オゾン療法は慢性疼痛に効果があると考えられます[2]。
このほか、赤血球の解糖率が高まるため、2,3-ジホスホグリセレートが刺激され、組織に放出される酸素量が増加します[1]。

参考元

[1] Gérard V, Sunnen MD. SARS and ozone therapy.Theoretical considerations. [cited in 2003]. http://www.triroc.com/sunnen/topics/sars.html
[2] Schwartz E. S., Kim H. Y., Wang J., Lee I., Klann E., Chung J. M., et al.. (2009). Persistent pain is dependent on spinal mitochondrial antioxidant levels. J. Neurosci. 29, 159–168. doi: 10.1523/JNEUROSCI.3792-08.2009

オゾンクレンジングの効果

自己免疫力の向上

  • がん細胞の増殖を抑制するインターフェロンを増やす
  • 免疫力をコントロールするインターロイキンを増やす
  • がん細胞を壊死させる腫瘍壊死因子(TNF-α)を増やす
  • 白血球や赤血球の産生を促進するG-CSFを増やす

疾患予防、アンチエイジング効果

  • 血液循環の改善、抗酸化能力の向上など

生活習慣病に関する数値の改善

  • 血糖値、尿酸値、悪玉コレステロール値などの改善

肩こり、冷え性、慢性疲労、

  • 細胞の修復効果、血液循環の改善

下肢静脈瘤等の末梢循環障害・糖尿病性末梢神経障害

  • 末梢循環の改善

心筋梗塞、狭心症

  • 冠動脈血流の改善

インフルエンザ、肝炎、HIV等の感染性疾患

  • インターフェロンなどの増加による免疫力の向上

花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息等のアレルギー性疾患

  • 抗アレルギー効果

悪性リンパ腫、がん、白血病等の悪性疾患

  • 正常細胞の活性化、基礎代謝の亢進による体温上昇、免疫力の向上、がん細胞の酸素化

オゾンクレンジング施術の流れ

1オゾンボトルに採血を行います

専用のオゾンボトルの中に静脈血(暗い赤紫色)100ccを、駆血した状態で点滴の針を刺し、逆流させるように入れます。ボトルはしっかりと殺菌されており、治療の度に新品のボトルを使っているため、感染症リスクは非常に低いといえます。

2ボトルの中で血液とオゾンと混ぜます

医療用オゾン(3%気体)をボトルに注入して、採取した血液と混ぜます。オゾン自体は高濃度ですが、専用ボトルはしっかりと密閉されていますので、安全性にも問題はありません。

3オゾンと混ざった血液をゆっくり体内に戻します

オゾンと混ぜた血液を体内に戻します。もちろん、元々はご本人の血液ですので、大きな心配は無用です。冷え性の方は、治療中に身体がどんどん温かくなってくるような感覚があると思います。また、足先や指先に酸素が届き、視界がはっきりしてきます。

オゾンクレンジンを受けられない方

甲状腺機能亢進症

基礎代謝の亢進によってコントロールが難しくなる甲状腺機能亢進症の方は、甲状腺ホルモンが刺激されることで、血圧が大きく低下するおそれがあります。

G6PD欠損症

G6PD活性が低い方は深刻な急性溶血性貧血発作のリスクがあるため、当院では治療前に必ずG6PD検査を行います。G6PD欠損症の頻度調査によると、日本人G6PD欠損症は1000人に1人くらいの割合です。また、日本人よりも日系人、外国人に多くみられます。

その他

血小板減少症、消化管出血性潰瘍、出血傾向、抗凝固剤アレルギー、妊婦

オゾンクレンジングの費用

メニュー 料金(税込み)

1回

16,500円

※当院では、点滴を少しでも不快なく受けていただけるよう、点滴針を刺す前に麻酔クリームを塗布しております(無料)。
※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では自費診療について初診料はいただいておりません。
予約制です。

海水療法
(タラソテラピー・マリンセラピー・キントン)

海水療法とは、海水に含まれる栄養素を取り入れることで体の不調を改善する健康療法です。海水の摂取・注入、海水を利用した入浴療法、海底泥や海藻の体へのパックといった治療法があり、こうした海に関連する健康素材を利用して、病気の改善や予防を図る健康法全般をいいます。
生命の起源は海水に始まっており、人間の血液(細胞外液)に含まれるミネラル成分のバランスは、海水のミネラル組成とそっくりであることがわかっています。フランスの生理学者Drルネ・キントンはこの事実に着目し、海水を血液の濃度まで希釈したものを用いて、感染症をはじめとするさまざまな疾患の治療にあたり、多くの人々を救いました。これが海水療法(キントン療法)の始まりです。以後、欧米を中心に医療現場で用いられたり、栄養補助食品としても活用されたりしています。

当院では海水療法に「キントン」を採用しており、ご自宅で経口摂取していただけるよう院内で販売を行っているほか、注入・点滴療法も行っています。
キントンの海水は、スペインのガルシア沖で採取されたもので、ミネラルを豊富に含み、pHが8.2〜9.3と強いアルカリ性です。また、含有されている有機物の密度は通常の表層水の2.5倍にもなります。ミネラルはキレート化されているため、消化管での吸収性も高いです。
現代人はストレスなどで体内が酸性に傾いていることが多いため、野菜や果物などでアルカリ側に傾ける必要がありますが、普段の食事では足りないのが現状です。また、体の酸性化はがん細胞の浸潤や増殖に寄与することもわかっています[8]。このことから、キントンの強いアルカリ性は有用性が高いといえるでしょう。

海水療法(タラソテラピー・マリンセラピー・キントン)の効果

1950~1960年、Alfred Pischingerは、体内の細胞は互いにくっついておらず、細胞外液の中に浮いたような状態であることを発見しました。この細胞外液にはミネラル(78個)が豊富に含まれており、細胞はこの液をとおして栄養や酸素を取り込み、代謝物を排出しています。したがって、この細胞外液のミネラルバランスが崩れると、細胞に栄養や酸素が届けられなくなり、細胞の機能がうまく働かなくなります。
細胞外液のミネラル構成と酷似しているキントンには、細胞内液・外液、血液の浄化に効果があります。また、生命活動に必要な78個(既知の化学元素の4分の3にも及ぶ)の有機成分、ミネラル、生理活性成分が含まれています。ある意味、真のマルチミネラル剤といえるでしょう。さらに、デトックス作用や代謝改善によって、神経・ホルモン・免疫機能の向上、疲労回復などにも効果を発揮します。

  • 老化した細胞内部環境を整えて、細胞の再生と活性化を促す

  • 自然に解毒するために、体内の除去作用を促す

  • 体内のホメオスタシス機能(生体内バランスの維持)を改善し向上させる

  • ミネラルを補って、心身の疲労を回復する

  • ミネラル不足が原因となるうつ病、無力症の回復を促す

  • 胃腸や腎機能の向上、貧血や脱水などの症状を改善させる

  • 細胞の栄養バランスをコントロールする

  • 血圧を下げる[1]

  • 高血糖を抑制する[2]

  • 肥満を防ぐ[3][4]

  • アトピー性皮膚炎、苔癬といった皮膚病を改善させる(新陳代謝・保湿力、免疫力の向上)[5]

  • 脂肪肝を抑制する[6]

  • 運動による疲労から速く回復する[7]

参考元

[1] Chang M.-H., Tzang B.-S., Yang T.-Y., Hsiao Y.-C., Yang H.-C., Chen Y.-C. Effects of deep-seawater on blood lipids and pressure in high-cholesterol dietary mice. Journal of Food Biochemistry. 2011;35(1):241–259. doi: 10.1111/j.1745-4514.2010.00379.x.
[2] Ha B. G., Park J.-E., Cho H.-J., Shon Y. H. Stimulatory effects of balanced deep sea water on mitochondrial biogenesis and function. PLoS ONE. 2015;10(6) doi: 10.1371/journal.pone.0129972.e0129972
[3] Hwang H. S., Kim H. A., Lee S. H., Yun J. W. Anti-obesity and antidiabetic effects of deep sea water on ob/ob mice. Marine Biotechnology. 2009;11(4):531–539. doi: 10.1007/s10126-008-9171-0. 
[4] Ha B. G., Park J.-E., Shin E. J., Shon Y. H. Effects of balanced deep-sea water on adipocyte hypertrophy and liver steatosis in high-fat, diet-induced obese mice. Obesity. 2014;22(7):1669–1678. doi: 10.1002/oby.20740.
[5] Hataguchi Y., Tai H., Nakajima H., Kimata H. Drinking deep-sea water restores mineral imbalance in atopic eczema/dermatitis syndrome. European Journal of Clinical Nutrition. 2005;59(9):1093–1096. doi: 10.1038/sj.ejcn.1602218.
[6] Chen I.-S., Chang Y.-Y., Hsu C.-L., et al. Alleviative effects of deep-seawater drinking water on hepatic lipid accumulation and oxidation induced by a high-fat diet. Journal of the Chinese Medical Association. 2013;76(2):95–101. doi: 10.1016/j.jcma.2012.10.008.  
[7] Hou C.-W., Tsai Y.-S., Jean W.-H., et al. Deep ocean mineral water accelerates recovery from physical fatigue. Journal of the International Society of Sports Nutrition. 2013;10, article 7 doi: 10.1186/1550-2783-10-7. 
[8] Corbet, C., Feron, O. Tumour acidosis: from the passenger to the driver's seat. Nat Rev Cancer 17, 577–593 (2017).


また、保険診療で疼痛治療の「トリガーポイント注射」を行っておりますが、これにはステロイドやキシロカインが含まれています。しかし、妊婦さんや授乳中の方のなかには、ステロイドに抵抗を感じる方がいらっしゃるかもしれません。そういう方には、自費診療になりますが、ステロイドの代わりにこのキントンによるトリガーポイント注射も行っております。赤ちゃんのことを最優先にしたい方、ステロイドにアレルギーがある方はどうぞご相談ください。

トリガーポイント注射

海水療法の費用

メニュー 料金(税込み)

キントンハイパートニック点滴

22,000円

キントンアイソトニック点滴

33,000円

キントンハイパートニック(サプリメント)

10,900円

キントンアイソトニック(サプリメント)

10,900円

※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では自費診療について初診料はいただいておりません。
※当院では、点滴を少しでも不快なく受けていただけるよう、点滴針を刺す前に麻酔クリームを塗布しております(無料)。
予約制です。

NMN点滴療法

NMN点滴療法は、ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)を静脈に点滴で投与することによって、身体の細胞機能を改善する治療法のことです。ニコチンアミドモノヌクレオチド(NMN)は、細胞内でエネルギー生産や細胞修復に重要な役割を果たすNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)の前駆体(ある物質が変化する前の姿)のひとつです。つまり、NMNはNAD+を生成するために必要な物質の一部であり、細胞がNAD+を必要とするときにNMNが消費されます。
このNAD+は、細胞が代謝するのに欠かすことができない補酵素であり、代謝活性化やストレス耐性の向上、老化防止などの働きがあります。しかしながら、NAD+のレベルは、加齢とともに低下するため、細胞の機能が低下したり老化したりするのを避けられません。
NMNは、食品や植物にも含まれており、特に枝豆、アボカド、ブロッコリー、キャベツ、キノコ類などに多く含まれているほか、母乳にも含まれています。ただし、これらを経口摂取した場合どの程度体に吸収されるかについては、いまだ研究段階にあり、確定的な結論は得られていません。

NMNを体内に投与するとNAD+(ニコチンアミドアデニンジヌクレオチド)へと変性します。NAD+は、身体機能を維持するうえで欠かせないもので、健康や若々しさと関係しています。
加齢に伴ってNMNが減少することでNAD+も減少しますが、NMNを補充することでNAD+も増加し、老化によって低下した身体機能を向上させるともいわれています。
また、NMNが老化を抑制することでサーチュイン遺伝子(長寿遺伝子)※の働きが促進されるともいわれています。老化によって低下した代謝、目、脳などの機能も改善するとされているため、若返りに効果がある薬として世界中で知られるようになっています。兵庫医科大学の後藤氏らグループが行ったヒトでの臨床試験によると、NMNを1回注入したところ、血中の脂肪量が約75%低下したとの報告があります。また同試験では、NAD+のレベルが20%上昇したことに加え、心臓、腎臓、膵臓などにはダメージを与えないことも確認されています[1]。別の前臨床試験では、NMNを静脈注入したところ、NMNが脳にも到達して脳内のNADレベルが上昇し、24時間以内には、投与前に存在していた脳梗塞が縮小したのが確認されました。これにより、NMNは急性の虚血性脳損傷に対しても一定の治療効果を期待できるといえます[2]。

※サーチュイン遺伝子とは、人間の老化や寿命に大きく関わる遺伝子で、SIRT1~7まで7種類あります。サーチュイン遺伝子が活性化されると、肌や身体能力の若返りといった美容的・アンチエイジング的な効果が得られるほか、疲労、糖尿病、がん、腎疾患、運動機能障害、各種炎症性疾患などの病気や体調不良の改善も期待できます。たとえば、年を経ることで生じる「耳が聞こえにくい」という症状(加齢性難聴)ですが、サーチュイン遺伝子(SIRT3)の活性化により加齢性難聴の発症を抑えることができたとする研究もあります[3]。
また、サーチュイン遺伝子には、傷ついたミトコンドリアを修復する働きもあります。このミトコンドリアは、細胞内でエネルギーを産生する小さな器官のことで、ATPの合成やカルシウムイオンの調節といった機能を有しています。このミトコンドリアが酸化ストレスなどによってダメージを受けると、エネルギーの産生低下や細胞の機能低下などが起こります。そして傷ついたミトコンドリアが修復されずそのまま放置されると、細胞の老化が進んで細胞内の酸化ストレスが増加し、最終的に細胞死に至ります。たとえばこれが顔の皮膚で起こると、ハリが失われてたるみが生じ、老けた見た目になってしまうということです。また、これが内臓や器官で起こると、深刻な病気につながるであろうことが簡単に想像できます。以上のことから、NMN点滴療法によってサーチュイン遺伝子を活性化することが長寿で健康的な生活につながると考えることができます。

参考元

[1] Gotoh et.al. Nicotinamide Mononucleotide Is Safely Metabolized and Significantly Reduces Blood Triglyceride Levels in Healthy Individuals.Cureus.Sep.2022
[2] Si-Li Zheng et.al. Distribution of Nicotinamide Mononucleotide after Intravenous Injection in Normal and Ischemic Stroke Mice. Curr Pharm Biotechnol. 2023;24(2):299-309.doi: 10.2174/1389201023666220518113219.July.2022
[3] Tanokura et.al. Sirt3 Mediates Reduction of Oxidative Damage and Prevention of Age-related Hearing Loss under Caloric Restriction.Cell. 2010 Nov 24;143(5):802-12.doi: 10.1016/j.cell.2010.10.002

NMN点滴療法の効果

  • サーチュイン(長寿)遺伝子の働きを促進して若々しさを取り戻す

  • 体力が復活する(お仕事などでお疲れの方)

  • 深く眠れる

  • エストロゲンが上昇する(更年期障害の方によい、骨粗しょう症対策)

  • 運動中に呼吸しやすくなる(スポーツを楽しんでいる方)

  • 肌のキメが上がる(高濃度ビタミンCとの併用でさらに効果アップ)

  • 頭のモヤモヤがなくなる

  • 思考・集中力が研ぎ澄まされる(受験勉強、資格試験の勉強など)

  • 代謝が向上する

  • 高血糖値を改善する

  • ミトコンドリアを活性化して肝臓と筋肉の機能を改善する(飲酒が多い方、ハードなトレーニングをされる方)

  • 加齢や酸化ストレスによる弱った血管を修復する(特に脳・心臓の血管系の疾患対策)

NMN点滴療法の費用

メニュー 料金(税込み)

NMN点滴療法 100mL

44,000円/回

※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では自費診療について初診料はいただいておりません。
※当院では、点滴を少しでも不快なく受けていただけるよう、点滴針を刺す前に麻酔クリームを塗布しております(無料)。
予約制です。

浄化濃縮幹細胞セクレトームエキス+エクソソーム点滴

浄化濃縮幹細胞セクレトームエキス+エクソソームとは

私たちの体は実に多くの種類の細胞でできています。そしてそれらの細胞の大元となるのが幹細胞です。幹細胞はいろいろな組織や臓器の元の姿であり、特定の働きを行う特定の組織や臓器、たとえば酸素を運ぶ赤血球といったように、さまざまな組織に生まれ変わることができる細胞です。また、赤血球自体は分裂できませんが、幹細胞は古くなった赤血球を新しいものに入れ替えることができます。つまり幹細胞は、細胞や組織が傷ついたときの再生屋ということです。

ヒトの体内から抽出した幹細胞を培養するには、培養液と呼ばれる特殊な液体の中で幹細胞を成長、増殖させます。培養液は栄養素や水分などを含むほかpHも適切に保たれており、細胞の成長に最適な環境になっています。この培養液の中で幹細胞が成長する過程で、数百種にも及ぶさまざまな物質が培養液に放出されます。その物質の一部には、成長因子、免疫調整因子、神経再生因子などに加えエクソソームという小胞体も含まれています。そしてその培養液から幹細胞を除いた上澄み液を、独自の調整法を用いて有効因子を濃縮し、かつ有害物質を極限まで除去したものがこの「浄化濃縮幹細胞セクレトームエキス+エクソソーム」です。

セクレトームとは

セクレトーム(secretome)は、細胞から分泌されるタンパク質の集まりを指します。この分泌されたタンパク質は、細胞間のコミュニケーションに関与しており、サイトカインや成長因子、細胞外マトリックスタンパク質などが含まれます。
セクレトームの定義は、2004年に提唱された後、2010年に改訂されました。セクレトームは、ある時点または条件下で、細胞や組織が細胞外の空間に分泌するタンパク質の総称です。関連する概念として、マトリソームは細胞外マトリックスタンパク質とそれに関連するタンパク質の一部を指し、アドソームは細胞間や細胞とマトリックスの接着に関与するタンパク質の集まりを指します。これまで臨床試験などで確認された幹細胞の効果というのは、幹細胞そのものによるのではなく、小胞やタンパク質分子、サイトカインなどの物質、つまりセクレトームによるものと考えられています。いずれにしてもセクレトームのもつポテンシャルは大きいと期待されており、たとえばパーキンソン病や脳梗塞後の運動機能改善、COPDの呼吸機能改善といったように、さまざまな領域で研究が進められています。

エクソソームとは

エクソソームとは、大きさが直径40~100ナノメートル(10億分の1メートル)で、特に急速に成長する細胞(幹細胞、T細胞、B細胞、がん細胞など)から放出される袋状の小胞体です。内側にはマイクロRNA、メッセンジャーRNA、DNAといった核酸のほか、タンパク質をはじめとする細胞内の各種物質が含まれています。またサイズがきわめて小さいということもあり、血液脳関門を通過して脳内にも到達できます。主な機能として、細胞間のコミュニケーション役が挙げられ、細胞と細胞の間で情報伝達を行っています。また、幹細胞が傷ついた組織を修復する際、エクソソームが用いられます。最近では、エクソソームの働きが注目され、美肌や増毛といった美容目的のほか、膝の痛み、パーキンソン病などの神経疾患の症状改善などに点滴で注入する療法が広がりつつあります。当初エクソソームは細胞の老廃物だと認識されていましたが、後の研究でエクソソームに重要な機能が備わっていることが明らかになり、そのひとつが傷ついた細胞の修復作用です。

セクレトームとエクソソームの違い

セクレトームは、外部に放出されるメッセンジャー(遺伝子情報を伝える)物質の総体で、微小小胞やエクソソームだけでなく、液中に溶け込んでいる他の重要な因子も含まれます。その中には、再生を促進する成長因子や、いわゆるサイトカイン(細胞間メッセンジャー)などが多く含まれています。一方、エクソソームは、全体から分離した粒子状のエクソソームだけです。分離することで濃縮されますが、重要な溶質や微小小胞は失われてしまいます。

つまり、エクソソームはセクレトームの中のひとつということです。

当院の上清液に含まれる主な成長因子の効果

成長因子の図

当院の「浄化濃縮幹細胞セクレトームエキス+エクソソーム」の特徴

不純物を極限まで除去

培養の過程で、幹細胞からエクソソームや成長因子などが放出されますが、同時にアンモニアや乳酸などの有害な物質も放出されます。しかし、当院が採用している「浄化濃縮幹細胞セクレトームエキス+エクソソーム」は、独自の処理技術(特許出願中)により有害物質を極限まで除去しつつ、必要な有効因子のみを濃縮しております。

成長因子の量がきわめて多い

有害物質を極限まで排除していることから、他社の上清液と比較して含まれる成長因子の量が群を抜いています。比較グラフからもわかるように、次に多い製品をも大きく圧倒しています。ちなみに、現在の技術ではエクソソームの量を正確に測定することができません。このため、成長因子の量が多ければ多いほど、それに比例してエクソソームの量も多いだろうと考えられるため、このグラフから、エクソソームの量も多いと考えられます。
グラフ

当院の上清液は120,000pg/mlと他の上清液を圧倒しています。

日本人ドナーと国内生産

幹細胞は健康な日本人女性の脂肪細胞から採取されています。生産は日本国内で行われており、生産~出荷まで一元管理されています。また、伝染性のあるウイルスや細菌、DNAの断片などをすべて除去しています。ドナーの厳しい検査、さらに出荷前の有害物資およびウイルスの有無をチェックする事で安全性が確保されています。なお、上清液のなかには海外で生産されているものもありますが、人種が異なるドナーからの幹細胞やエクソソームが日本人にどのような影響があるかはまだわかっていません。
安全性_図

期待できる効果や対象病態

  • アンチエイジング
  • 育毛
  • 関節炎
  • アトピー性皮膚炎
  • 更年期障害
  • 糖尿病
  • 肝臓疾患
  • 筋肉痛、腰痛
  • 片頭痛

浄化濃縮幹細胞セクレトームエキス+エクソソームの費用

メニュー 料金(税込み)
浄化濃縮幹細胞セクレトームエキス+エクソソーム 40,000円(1バイアル)

※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では自費診療について初診料はいただいておりません。
※当院では、点滴を少しでも不快なく受けていただけるよう、点滴針を刺す前に麻酔クリームを塗布しております(無料)。
※投与量:1~5バイアル。お勧め頻度:1~2週間に1回。
予約制です。

禁忌・副作用

成長因子自体が人体に何か悪い影響を及ぼすという研究結果は出ていません。当院の上清液も動物実験、ヒトへの投与を多く行っておりますが、この療法による副作用はこれまで報告されていません。通常の幹細胞培養上清液のリスクをあえて挙げるとすれば、老廃物の含有の多さですが、当院の上清液は独自の処理技術により、極限まで除去された安全性の高いものです。

※観察研究により継続して、検証中

禁忌

  • 妊娠中または妊娠の可能性がある方
  • 授乳中の方

CLINIC医院情報

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