点滴療法

ご注意!

・この診療は、検査から治療まですべて健康保険が適用されないため完全に自費診療です。
・自費外来の診療時間は、月・火・金・土14:00~15:00です。

高濃度ビタミンC点滴

アスコルビン酸とも呼ばれるビタミンCは、オレンジ、グレープフルーツ、キウイ、ブロッコリーなどの食品や栄養補助食品に含まれる栄養素で、細胞がフリーラジカルからダメージを受けるのを防ぐという、抗酸化の働きがあることでよく知られています。また、ビタミンC(L-アスコルビン酸)は水溶性のビタミンで、酸化還元反応に関与したり、コラーゲンの生成を支えたり、鉄の吸収をサポートしたりと、私たちの健康維持にはなくてはならない栄養素です。
ビタミンCは、免疫細胞に多く蓄積されることから、免疫の働きにおいて重要な役割を担っていることがわかります。このほかビタミンCは、副腎皮質に多く存在しており、副腎が副腎皮質刺激ホルモンの刺激を受けると、ストレスホルモンであるコルチゾールが合成されるのですが、この合成時、副腎のビタミンCが多く使われ枯渇状態になります。このことから、私たちが強いストレスを受けたときは、ビタミンCの補充が重要だといえます。このように大切な栄養素ですが、私たち人間には、ビタミンCの合成に必要なL-グロノラクトンオキシダーゼという酵素がないため、体内で産生することができず、食事やサプリメントで摂取する必要があります。
現代の生活において、さまざまな食品添加物、強いストレス環境、紫外線などへの曝露や栄養の偏りといった種々の要因により、私たちのビタミンCは大幅に不足しており、食事からだけでは必要なビタミンCを摂取できていません。これを補うためサプリメントを服用している方も多くいらっしゃいますが、お悩みの症状によっては経口摂取では十分でないことも多いです。こういった方には高濃度のビタミンCを静脈に点滴で注入するのが効果的です。
ちなみに、経口の投与量を200mgから2,500mgへと12倍に増やした場合でも、血漿中濃度は1.2mgから1.5mgへとわずか25%しか上昇しません。また、血漿濃度のピーク値は、経口摂取では9.3mg/dLが頭打ちであるのに対し、点滴では平均で80mg/dL(50g投与)であったとのデータもあります[1]。

高濃度ビタミンC点滴療法はこのような方にお勧めです。

  • 疲労がなかなか取れない
  • 風邪などの感染症
  • ストレスが原因となる体調不良
  • がんの発症予防
  • 化学療法との併用による副作用の軽減
  • 動脈硬化の予防
  • しわ、しみの対策、美白
  • アレルギー対策
  • 肌トラブル(あれ、炎症、日焼けなど)
  • 傷の治りが悪い・遅い

 

高濃度ビタミンC点滴療法の効果

高濃度のビタミンCを点滴すると、組織内で活性酵素が生じます。サプリメントの摂取よりも大量のビタミンCが生じることによる一過性の酸化ストレスを活用することで、免疫力や抗酸化力の強化、がんの発症予防、コラーゲン合成のサポートなどの効果があるといわれています。

また、以下のような効果もあります。

コラーゲンの生成

どの動物にも構造タンパク質であるコラーゲンがあり、筋肉、骨、動静脈を支えています。そしてこのコラーゲンの合成にはビタミンCが不可欠です。コラーゲンが不足すると、皮膚が薄くなり、血管、骨、腱、靭帯がもろくなります。その結果、動脈瘤や脳卒中、さらにはスポーツ中のけがでよくみられる靭帯や腱の断裂を引き起こしやすくなります。高濃度ビタミンCの点滴によりこういった疾患やけがを未然に防ぐことができます。

エネルギーの産生

脂肪を分解してエネルギーとする過程でビタミンCが不可欠です。このエネルギーの産生過程で、脂肪を細胞のミトコンドリアに運ぶ働きがあるカルニチンの合成にも関与しています。ある研究で内勤者に高濃度ビタミンCを点滴投与したところ、その2時間後に疲労が軽減したほか、効果が24時間持続しました[2]。

抗酸化作用

ストレスや慢性疾患などで活性酸素やフリーラジカルの産生が高まると、タンパク質、コラーゲン、遺伝子などがダメージを受けます。ビタミンCはこういったダメージから細胞を保護する働きがあります。

免疫のサポート

ビタミンCにより過酸化水素が生成され、これがウイルス、がん細胞などを攻撃する効果があるといわれています。ポリオワクチンが登場するまでは、8時間ごとに高用量のビタミンCを投与して一定の成果をあげていました。最近の研究で、遺伝子操作をしてビタミンCの生成能力を失わせたマウスにビタミンCを投与したところ、インフルエンザウイルスと戦う能力が高められたことが確認されています[3]。

美白効果

皮膚が紫外線にさらされるとメラノサイトという色素細胞でメラニンが合成されます。ビタミンCは、しみやそばかすの原因となるメラニン色素を薄くしてくれる働きがあります。

参考元

[1] Harakeh S, Jariwalla RJ, Pauling L. Suppression of human immunodeficiency virus replication by ascorbate in chronically and acutely infected cells. Proc Natl Acad Sci U S A 1990;87:7245-7249.
[2] Suh SY, Bae WK, Ahn HY, Choi SE, Jung GC, Yeom, CH. Intravenous Vitamin C administration reduces fatigue in office workers: a double-blind randomized controlled trial. Nutr J, 11(7).
[3] Kim, Y, Kim H, Bae S, Choi J, Lim SY, Lee N, Lee, WJ. Vitamin C is an essential factor on the anti-viral immune responses through the production of interferon-α/β at the initial stage of influenza A virus (H3N2) infection. Immune network, 13(2), 70-74.

がんに対する
高濃度ビタミンC点滴について
 

FDA承認のビタミンC

高濃度ビタミンC点滴多くの医療機関で提供されている高濃度ビタミンC療法ですが、自費診療ということで医療機関によって価格もさまざまです。医療機関だからどこも同じだろう、と思いがちですが決してそうともいえません。これはビタミンC療法に限らずすべての自費診療にいえることですが、保険診療は国(厚生労働省)が認めた材料を用いて国が認めた治療行為を行う診療であるため、使用している材料はどの医療機関のものも国が規定する品質をクリアしています。
しかし、自費診療では基本的に国が認めたものではない材料(もちろん認めたものもあります)をその医師の判断で国内や海外から調達して使用しています。このため、高濃度ビタミンC療法で使用するビタミンCも、医師がその品質や効果を考慮して選んだものであるため、保険診療のようにどの医療機関にかかってもほぼ同じ品質のビタミンCだ、というわけではないのです。
当院のビタミンCは、米国カリフォルニア州McGuff社の「Ascor®」という製品で、米国では唯一FDA(アメリカ食品医薬品局)から承認を得ているきわめて品質・信頼性が高いビタミンCです。バイアルアイオワ大学、バージニア・コモンウェルス大学、ジョンズ・ホプキンス大学、メイヨ―クリニック、マサチューセッツ総合病院など、全米を代表する医療機関で採用されています。直接静脈から注入するものですので、各種抗菌剤、防腐剤、チメロサールなどを含有していない安心なビタミンCを採用しています。
なお、国内のビタミンCの方がいいようなイメージがあるかもしれませんが、国内で製造されているものは防腐剤が添加されているものが多く安価です。同じグラム数でもなぜこれだけ価格差があるのだろう、と思われたかもしれませんが、当院のものは防腐剤が添加されておらず、低温の冷蔵状態を厳重に維持したまま輸入しているため国内製造のものよりも高価になっています。一方、常温タイプの製品では、常温保管による化学反応が起こり、この治療で肝心の「抗酸化作用」や「抗がん作用」などが減弱し、目的の効果が十分に得られない可能性があります。
ちなみに、ビタミンCを点滴できる状態にした(生理食塩水で希釈)溶液を常温保管(25℃)した場合と冷蔵保管(4℃)した場合の研究によると、常温保管の方は3日目に変色し、ビタミンCの劣化が認められました。この劣化により、嫌気性の状態では、アスコルビン酸(ビタミンC)はフルフラールに分解される可能性があり、このフルフラールは発がん性が疑われています[1]。

参考元

[1]Walker SE, Iazzetta J, Law S, Kanji S, Bolduc B, Lamontagne F, Adhikari NKJ. Administration of Intravenous Ascorbic Acid-Practical Considerations for Clinicians. Nutrients. 2019 Aug 23;11(9):1994. doi: 10.3390/nu11091994. PMID: 31450771; PMCID: PMC6769642.


高濃度ビタミンC点滴療法の費用

メニュー 料金(税込み) 滴下時間

ビタミンC点滴 12.5g

9,900円

30分程度

ビタミンC点滴 25g

19,800円

60分程度
ビタミンCパワーブースト

(エグゼクティヴ)

27,000円

60~90分程度

ビタミンCパワーブースト
(ライト)

11,700円

60~90分程度

G6PD検査料☆

6,600円

☆はじめての方に1回だけ行う採血検査です。すでに他の医療機関で受けたことがある方は、検査結果をご持参ください。当院での検査を省くことができます。
※「ビタミンCパワーブースト(エグゼクティヴ)」はビタミンC12.5g+キントン10本のカクテル点滴です。特に疲労が著しい方にお勧めで、当院院長もよく受けています!「ビタミンCパワーブースト(ライト)」はビタミンC12.5g+キントン1本のカクテル点滴です。
※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では初診料はいただいておりません。

ご希望があれば、NMNなどの他の点滴も同じ日に受けていただけます。

高濃度ビタミンC点滴療法を受けられない方

G6PD欠損症、高度の心不全、腎不全、胸水・腹水が大量にある、トウモロコシアレルギー

高濃度ビタミンC点滴療法の副作用

点滴痛、口の渇き、低カルシウム血症、低血糖、みせかけの高血糖、アレルギー

グルタチオン(点滴・サプリメント)

グルタチオンとは、三つのアミノ酸(グルタミン酸、システイン、グリシン)から成る三量体のペプチドのことで、特に抗酸化作用があることでよく知られています。当院では、グルタチオンの点滴療法を行っているほか医療機関用のサプリメントを院内で販売しています。

グルタチオンの主な働き

抗酸化作用

細胞膜や細胞内のタンパク質、脂質、DNAなどを酸化ストレスから保護して細胞の機能を維持する働きがあります。また、細胞の酸性度(pH)を調整したりタンパク質の構造の安定化を維持したりする働きもあります。このため、グルタチオンの濃度が低下すると酸化ストレスを抑えられなくなり、細胞の老化や機能障害といった、さまざまな悪い影響が出はじめます。

解毒作用

体内の有害物質や毒素を解毒する働きがあります。肝臓でのアルコール分解も
そのひとつで、アルコールを分解するときに生じる代謝物を分解するのに寄与しています。

免疫機能の維持作用

免疫細胞の維持においても重要な役割を担っています。グルタチオンが不足すると免疫機能が低下し、感染症をはじめとするさまざまな疾患に罹患しやすくなります。また、免疫細胞は外部から侵入する細菌やウイルスと戦うとき、炎症を引き起こしますが、グルタチオンはこの炎症を鎮める働きもあります。

細胞増殖のコントロール

細胞の増殖とアポトーシスを調節する役割があります。

筋肉疲労の軽減

運動を行うと筋肉内のグルタチオンが低下します。グルタチオンを摂取してから運動を行うと、血中の乳酸が上昇するのを抑制し[1]、疲労しにくくなります。

グルタチオンは生命維持に不可欠な成分ですが、紫外線の影響や加齢に伴って減少する傾向にあります。また、抗酸化作用や解毒作用、メラニン抑制作用があり、全身の美白を促すといわれています。グルタチオンが減ると、肌あれ、肝機能の低下、代謝の低下などにつながり、老化の進行を招くおそれがあるため、不足するグルタチオンを補うことで改善と予防を図っていきます。

飲酒を頻繁にされる方は、肝臓の解毒機能を促進する効果もありますので、肝障害の改善・予防につながるとされています。

当院では、グルタチオンの点滴療法のほか、ご自宅でいつでも摂取できるよう医療機関用のサプリメントも販売しています。高濃度を体内に入れるという点では、経口摂取(サプリメント)よりも点滴の方が有利ですが、経口摂取でも一定の効果があることがわかっています。以前は、経口摂取したグルタチオンはその分子サイズのため吸収が悪く血中に取り込まれないのではないかと信じられてきました。しかし、2015年に発表された研究報告により、経口摂取でも、毎日摂取することでグルタチオンがもつさまざまな効果が得られることが確認されています。54人の非喫煙者を対象に行ったこの研究では、グルタチオンを6ヵ月間毎日1000mg経口摂取すると、グルタチオンの濃度が赤血球、血漿、リンパ球で30~35%、頬側細胞では260%上昇し、酸化ストレスの軽減が確認されました。また、摂取後3ヵ月の時点で、ナチュラルキラー細胞の細胞毒性(がん細胞やウイルスを攻撃する能力)が、グルタチオンを摂取しなかった場合と比較して2倍以上に増加しました[2]。ただし、グルタチオンの経口摂取を1ヵ月間中断すると、摂取する前の状態に戻ることも確認されています[2]。

参考元

[1] Aoi W, Ogaya Y, Takami M, Konishi T, Sauchi Y, Park EY, Wada S, Sato K, Higashi A. Glutathione supplementation suppresses muscle fatigue induced by prolonged exercise via improved aerobic metabolism. J Int Soc Sports Nutr. 2015 Feb 6;12:7. doi: 10.1186/s12970-015-0067-x. PMID: 25685110; PMCID: PMC4328900.
[2] Richie JP Jr, Nichenametla S, Neidig W, Calcagnotto A, Haley JS, Schell TD, Muscat JE. Randomized controlled trial of oral glutathione supplementation on body stores of glutathione. Eur J Nutr. 2015 Mar;54(2):251-63. doi: 10.1007/s00394-014-0706-z. Epub 2014 May 5. PMID: 24791752.

パーキンソン病にグルタチオンを

パーキンソン病は、ふるえ、動作緩慢、筋固縮、姿勢保持障害などを引き起こす脳の疾患で、難病に指定されています。多くが60歳以降に発症するとされていますが、約5~10%は50歳未満で発症しています。全体的に男性の方が多いといわれており、60歳以上では100人に約1人の割合で発症しています。この疾患は、大脳の下にある中脳の黒質と呼ばれる部分でドーパミン神経細胞が減少することで引き起こされます。ドーパミンは、脳からの指令を体の各部に伝える神経伝達物質としての働きがあり、パーキンソン病患者さんではこのドーパミンが減少しているため体の各部位にうまく指令が伝わらなくなっています。
また、交感神経系の主要な化学伝達物質であるノルエピネフリンを生成する神経末端も失われています。ノルエピネフリンは、血圧や心拍数の制御に関与していることから、この物質が減少することで、疲労、不安定な血圧、不規則な脈拍、消化不良、起立性低血圧などが起こりやすくなります。

パーキンソン病患者さんの脳では、酸化ストレスが上昇しており、またグルタチオンの量が、特に黒質で減少していることがわかっています[3]。上記のとおり、グルタチオンにはさまざまな働きがある重要な成分であることから、パーキンソン病患者さんにグルタチオンを補充することでよい効果が得られ、主な症状であるふるえや運動能力の低下を改善することができるのではないかと考えられます。
実際にイタリアのSassari大学で行われた研究では、グルタチオンの点滴投与によって運動機能に一定の改善がみられ、障害が最大で42%減少したほか、投与を中断した後も2~4ヵ月間、効果の持続がみられたということです[4]。これは、グルタチオンの濃度が一定程度維持されることで、ドーパミン作動性ニューロンが神経変性を起こすのを防ぐ働きがあるからではないかと考えられます。

参考元

[3] Smeyne M, Smeyne RJ. Glutathione metabolism and Parkinson's disease. Free Radic Biol Med. 2013 Sep;62:13-25. doi: 10.1016/j.freeradbiomed.2013.05.001. Epub 2013 May 8. PMID: 23665395; PMCID: PMC3736736.
[4] Sechi G, Deledda MG, Bua G, Satta WM, Deiana GA, Pes GM, Rosati G. Reduced intravenous glutathione in the treatment of early Parkinson's disease. Prog Neuropsychopharmacol Biol Psychiatry. 1996;20:1159–1170.

グルタチオンサプリメントの飲み方

グルタチオン

当院では、Quicksilver Scientific社の「リポソーマルグルタチオンレモンミント配合」というサプリメントを販売しております。口の中に含むリキッドタイプです。口に含むため、成分が胃、腸、肝臓を経由せず即効性があり、また、胃液の影響を受けないうえ、小腸や肝臓での分解や代謝による効果の減衰も避けられるといったメリットがあります。
肌あれ対策や美白には、1日1回口に含んでください。
二日酔い対策にも有用です。

 

グルタチオンの注意点

妊娠中・授乳中の方の使用はお控えください。
その他の薬を服用中の方は、あらかじめ医師にお知らせください。食欲低下、発疹、吐き気などの副作用が起こるおそれがあります。

グルタチオンの費用

メニュー 料金(税込み)

グルタチオン点滴1200㎎

3,850円

グルタチオン点滴1400㎎

4,400円

グルタチオン点滴1600㎎

4,950円

グルタチオン点滴2000㎎

5,500円

グルタチオン点滴3000㎎

6,600円

グルタチオン点滴4000㎎

7,700円

グルタチオンサプリメント

18,000円/本(50mL)

※点滴については、製造元による長期的な出荷制限が続いているため、現在、新規の方の受付を休止しております。
※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では初診料はいただいておりません。
※サプリメントは常時院内に在庫があります。

オゾンクレンジング

専用のオゾン耐性ボトルに血液を100ml程度採取します。その中にオゾン3%、純酸素97%の混合ガスを添加して血液を活性化し、点滴で体内に戻します(所要時間は30~40分程度)。オゾンによって活性化された血液は酸素を運ぶ能力が高められるほか、抗酸化能・抗炎症能もアップします。また、体の隅々まで効果的に酸素を届けることができ、抗炎症・抗酸化の作用をはじめとするさまざまな効果が期待できます。
また、血液中の複数の分子(タンパク質、炭水化物、抗酸化物質、多価不飽和脂肪酸)がすぐに反応して連鎖的に新しい反応が起こることで、全身に波及していく好循環が生まれます。抗がん剤や放射線治療の効果を最大化し、副作用を減らす効果もあります。
ドイツ発祥のこの療法は、現在ヨーロッパ各地で広く行われており、英国エリザベス女王の母君であり101歳で天寿をまっとうされた「クイーンマム」がこのオゾン療法を行っていたことはよく知られています。ちなみに、ドイツではこのオゾン療法は心臓疾患の治療に保険適用されています。

メカニズム

血液にオゾンが添加されると、毒性のない小さな「酸化」状態となり、細胞の抗酸化システムと抗炎症システムが刺激されます。また、オゾンが間質液と反応することで、過酸化水素(H2O2)、アルデヒド、脂質酸化生成物(LOP)が生成されます。これらの物質は核因子赤血球系2-関連因子2(NRF2)の経路を活性化し、その結果、スーパーオキシドジスムターゼ(SOD)、カタラーゼ(CAT)、還元型グルタチオン(GSH)といった抗酸化システム(ARE)の増加が促進されます[1]。
また、最近の前臨床研究によって、 N-メチル-D-アスパラギン酸 (NMDA) 受容体が活性化され痛覚過敏における活性酸素種の役割が確認されていることから、全身オゾン療法は慢性疼痛に効果があると考えられます[2]。
このほか、赤血球の解糖率が高まるため、2,3-ジホスホグリセレートが刺激され、組織に放出される酸素量が増加します[1]。

参考元

[1] Gérard V, Sunnen MD. SARS and ozone therapy.Theoretical considerations. [cited in 2003]. http://www.triroc.com/sunnen/topics/sars.html
[2] Schwartz E. S., Kim H. Y., Wang J., Lee I., Klann E., Chung J. M., et al.. (2009). Persistent pain is dependent on spinal mitochondrial antioxidant levels. J. Neurosci. 29, 159–168. doi: 10.1523/JNEUROSCI.3792-08.2009

オゾンクレンジングの効果

自己免疫力の向上

  • がん細胞の増殖を抑制するインターフェロンを増やす
  • 免疫力をコントロールするインターロイキンを増やす
  • がん細胞を壊死させる腫瘍壊死因子(TNF-α)を増やす
  • 白血球や赤血球の産生を促進するG-CSFを増やす

疾患予防、アンチエイジング効果

  • 血液循環の改善、抗酸化能力の向上など

生活習慣病に関する数値の改善

  • 血糖値、尿酸値、悪玉コレステロール値などの改善

肩こり、冷え性、慢性疲労、

  • 細胞の修復効果、血液循環の改善

下肢静脈瘤等の末梢循環障害・糖尿病性末梢神経障害

  • 末梢循環の改善

心筋梗塞、狭心症

  • 冠動脈血流の改善

インフルエンザ、肝炎、HIV等の感染性疾患

  • インターフェロンなどの増加による免疫力の向上

花粉症、アトピー性皮膚炎、気管支喘息等のアレルギー性疾患

  • 抗アレルギー効果

悪性リンパ腫、がん、白血病等の悪性疾患

  • 正常細胞の活性化、基礎代謝の亢進による体温上昇、免疫力の向上、がん細胞の酸素化

オゾンクレンジング施術の流れ

1オゾンボトルに採血を行います

専用のオゾンボトルの中に静脈血(暗い赤紫色)100ccを、駆血した状態で点滴の針を刺し、逆流させるように入れます。ボトルはしっかりと殺菌されており、治療の度に新品のボトルを使っているため、感染症リスクは非常に低いといえます。

2ボトルの中で血液とオゾンと混ぜます

医療用オゾン(3%気体)をボトルに注入して、採取した血液と混ぜます。オゾン自体は高濃度ですが、専用ボトルはしっかりと密閉されていますので、安全性にも問題はありません。

3オゾンと混ざった血液をゆっくり体内に戻します

オゾンと混ぜた血液を体内に戻します。もちろん、元々はご本人の血液ですので、大きな心配は無用です。冷え性の方は、治療中に身体がどんどん温かくなってくるような感覚があると思います。また、足先や指先に酸素が届き、視界がはっきりしてきます。

オゾンクレンジンを受けられない方

甲状腺機能亢進症

基礎代謝の亢進によってコントロールが難しくなる甲状腺機能亢進症の方は、甲状腺ホルモンが刺激されることで、血圧が大きく低下するおそれがあります。

G6PD欠損症

G6PD活性が低い方は深刻な急性溶血性貧血発作のリスクがあるため、当院では治療前に必ずG6PD検査を行います。G6PD欠損症の頻度調査によると、日本人G6PD欠損症は1000人に1人くらいの割合です。また、日本人よりも日系人、外国人に多くみられます。

その他

血小板減少症、消化管出血性潰瘍、出血傾向、抗凝固剤アレルギー、妊婦

オゾンクレンジングの費用

メニュー 料金(税込み)

1回

16,500円

※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では初診料はいただいておりません。
予約制です。

海のちから78点滴
(キントン)

 

~ミネラルバランスを整え、体の内側から健やかに~

「海のちから78点滴」は、海水に含まれる78種類のミネラル・微量元素を体内に補うことを目的とした注入療法です。ヒトの血液(細胞外液)に含まれるミネラル組成は、生命の起源とされる海水のミネラルバランスと酷似しており、古くから生体の恒常性維持に深く関与していると考えられています。

この療法の原点は、20世紀初頭にフランスの生理学者ルネ・キントン博士が提唱した「キントン療法」にあります。博士は、海水を体液と同程度の濃度に希釈し注射することで、感染症をはじめとする多くの疾患の改善に寄与しました。この治療法は欧米では医療機関や栄養療法の一環として長年用いられてきました。

当院ではこの歴史あるキントン療法を現代のニーズに合わせて応用し、『海のちから78点滴』として提供しています。

使用している海水原料は、スペイン・ビスケー湾沖(ガルシア沖)にて採取されたもので、ミネラル含有量が高く、通常の表層水と比べて有機成分の密度が約2.5倍。pHは8.2〜9.3と自然由来の強アルカリ性を保っており、現代人に多い「体内の酸性化」に対してバランスを整える作用が期待されます。がん細胞の浸潤や増殖との関連が指摘される体内の酸性環境に対し[8]、ミネラル補給とアルカリ性維持をサポートする一助となり得ます。

また、本製品に含まれるミネラルは天然のキレート構造を持ち、消化管からの吸収性にも優れている点が特徴です。ご自宅で経口摂取できるタイプも院内で販売しており、点滴療法と併用することでより高い効果を期待することができます。

海のちから78点滴(キントン)の効果

1950~1960年、Alfred Pischingerは、体内の細胞は互いにくっついておらず、細胞外液の中に浮いたような状態であることを発見しました。この細胞外液にはミネラル(78個)が豊富に含まれており、細胞はこの液をとおして栄養や酸素を取り込み、代謝物を排出しています。したがって、この細胞外液のミネラルバランスが崩れると、細胞に栄養や酸素が届けられなくなり、細胞の機能がうまく働かなくなります。
細胞外液のミネラル構成と酷似しているキントンには、細胞内液・外液、血液の浄化に効果があります。また、生命活動に必要な78個(既知の化学元素の4分の3にも及ぶ)の有機成分、ミネラル、生理活性成分が含まれています。ある意味、真のマルチミネラル剤といえるでしょう。さらに、デトックス作用や代謝改善によって、神経・ホルモン・免疫機能の向上、疲労回復などにも効果を発揮します。

この点滴をお勧めする方
  • 疲れがなかなか抜けない方(慢性疲労)

  • ストレスが続き、体調がすぐれない方

  • 食生活の偏りや栄養不足が気になる方

  • 夏場の脱水・熱中症の予防や回復を目的とする方

  • ミネラル不足による不調(こむら返り、めまい、集中力低下など)を感じる方

研究によって次の効果が明らかに
  • 血圧を下げる[1]

  • 高血糖を抑制する[2]

  • 肥満を防ぐ[3][4]

  • アトピー性皮膚炎、苔癬といった皮膚病を改善させる(新陳代謝・保湿力、免疫力の向上)[5]

  • 脂肪肝を抑制する[6]

  • 運動による疲労から速く回復する[7]

参考元

[1] Chang M.-H., Tzang B.-S., Yang T.-Y., Hsiao Y.-C., Yang H.-C., Chen Y.-C. Effects of deep-seawater on blood lipids and pressure in high-cholesterol dietary mice. Journal of Food Biochemistry. 2011;35(1):241–259. doi: 10.1111/j.1745-4514.2010.00379.x.
[2] Ha B. G., Park J.-E., Cho H.-J., Shon Y. H. Stimulatory effects of balanced deep sea water on mitochondrial biogenesis and function. PLoS ONE. 2015;10(6) doi: 10.1371/journal.pone.0129972.e0129972
[3] Hwang H. S., Kim H. A., Lee S. H., Yun J. W. Anti-obesity and antidiabetic effects of deep sea water on ob/ob mice. Marine Biotechnology. 2009;11(4):531–539. doi: 10.1007/s10126-008-9171-0. 
[4] Ha B. G., Park J.-E., Shin E. J., Shon Y. H. Effects of balanced deep-sea water on adipocyte hypertrophy and liver steatosis in high-fat, diet-induced obese mice. Obesity. 2014;22(7):1669–1678. doi: 10.1002/oby.20740.
[5] Hataguchi Y., Tai H., Nakajima H., Kimata H. Drinking deep-sea water restores mineral imbalance in atopic eczema/dermatitis syndrome. European Journal of Clinical Nutrition. 2005;59(9):1093–1096. doi: 10.1038/sj.ejcn.1602218.
[6] Chen I.-S., Chang Y.-Y., Hsu C.-L., et al. Alleviative effects of deep-seawater drinking water on hepatic lipid accumulation and oxidation induced by a high-fat diet. Journal of the Chinese Medical Association. 2013;76(2):95–101. doi: 10.1016/j.jcma.2012.10.008.  
[7] Hou C.-W., Tsai Y.-S., Jean W.-H., et al. Deep ocean mineral water accelerates recovery from physical fatigue. Journal of the International Society of Sports Nutrition. 2013;10, article 7 doi: 10.1186/1550-2783-10-7. 
[8] Corbet, C., Feron, O. Tumour acidosis: from the passenger to the driver's seat. Nat Rev Cancer 17, 577–593 (2017).


また、保険診療で疼痛治療の「トリガーポイント注射」を行っておりますが、これにはステロイドやキシロカインが含まれています。しかし、妊婦さんや授乳中の方のなかには、ステロイドに抵抗を感じる方がいらっしゃるかもしれません。そういう方には、自費診療になりますが、ステロイドの代わりにこのキントンによるトリガーポイント注射も行っております。赤ちゃんのことを最優先にしたい方、ステロイドにアレルギーがある方はどうぞご相談ください。

トリガーポイント注射

海のちから78点滴の費用

メニュー 料金(税込み)

海のちから78点滴

22,000円

キントンハイパートニック(サプリメント)

10,900円

キントンアイソトニック(サプリメント)

10,900円

※初診料が必要な医療機関が多いなか、当院では初診料はいただいておりません。
予約制です。

CLINIC医院情報

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