栄養療法
(オーソモレキュラー療法、サプリメント外来)

ご注意!

この診療は、検査から治療まですべて健康保険が適用されないため完全に自費診療となります。

このような
お悩みはありませんか?

  • 一般的な投薬治療では効果が不十分だった
  • 不妊治療をしているが妊娠できない
  • うつ病で治療中だが社会復帰が難しい
  • 薬を服用しても花粉症の症状が治まらない
  • すでに行っている投薬などの標準治療に加えて、治療効果を高めたい
  • ステロイドなしではアトピーの悪化を避けられない
  • 薬を服用しないと快眠できない
  • 薬を服用しないと血糖値や血圧が上昇する
  • 服用中の薬の減薬、もしくは服用を止めても健康状態を保ちたい
  • 寝起きの疲労感や倦怠感により受診しても、特に異常が見つからない
  • 風邪とは無縁で今後も健康状態を継続したい
  • 健康診断では異常がないのに、疲れやすい、だるいといった体調不良が続く

オーソモレキュラー
療法とは

ご自身にとって必要な栄養素やベストな食事内容について把握するために詳しい検査を実施します。オーソモレキュラー療法とは、この検査結果を基に最適な食事内容を心がけつつ、必要な栄養素をサプリメントで補ったり、運動など生活習慣の改善を行ったりする治療法のことです。
2度のノーベル賞を受賞したライナス・ポーリングは、1968年4月19日、雑誌「サイエンス」に「オーソモレキュラー精神医学」という論文を発表し、このなかで「オーソモレキュラー」ということばを提唱しました。ギリシャ語の「オルソ」(まっすぐ、正しいという意味)と「モレキュラー」(分子という意味)を組み合わせたもので、文字通り「正しい分子」を意味する言葉です。元々精神疾患の治療と予防目的に始まったオーソモレキュラー療法は、その後、がんや敗血症に対するビタミンCの静脈内投与、自閉症に対するビタミンB6の使用、摂食障害に対する亜鉛の使用、ADHDに対する必須脂肪酸の使用など、いくつかの治療法の開発に寄与しています。また現在、世界中のさまざまな診療科で実践されているオーソモレキュラー療法ですが、具体的な疾患の治療というよりも、健康や幸福度の増進といった点に重点をおいた療法といえるでしょう。

サプリメントで補給できる栄養素の例

ビタミンC

フリーラジカルによる酸化ダメージの抑制、コラーゲンの生成、肌のしわやたるみの軽減、粘膜の維持、副腎皮質ホルモンの生成、免疫機能の維持など、さまざまな代謝機能があり、成人の1日あたり推奨量は100mgです。ただし、推奨量を超える量を摂取することで疾患や病態の改善や予防も期待できとする報告もあります。
たとえば、60~80歳の男女40人に1日500mgのビタミンCを6カ月間投与した研究では、血圧の低下が確認されています[1]。また、514人を対象とした別の研究では、ビタミンCの血漿濃度が血圧、脈拍と逆相関していたということで、ビタミンCが多いほど血圧と脈拍が低く保たれたということです[2]。1980年の別の研究では、ビタミンCの効果を1g、2g、3gの用量で評価し、高用量の投与では、好中球の運動性が向上した一方、低用量の1gでは効果がみられませんでした[3]。
また、日本の研究では、ビタミンCと上気道感染症の関連性が調査されました。この研究では、1日に500mgのビタミンCサプリメントを摂取することで、風邪の頻度を減らす効果が示されました。研究に参加した244人のうち、500mgを摂取したグループでは風邪の頻度が著しく減少し、具体的には、500mg摂取群では風邪をひく相対リスクが66%低かったと報告されています[4]。

ビタミンE

ビタミンEは、α-、β-、γ-、δ-トコフェロールを含む物質のファミリーを指し、抗酸化物質として多くのアンチエイジング効果があります。ビタミンEは低密度リポタンパクコレステロール(LDL-C)を酸化から守る働きがあり、ビタミンEの摂取量が多いほど心臓病や心臓死の減少につながることが示唆されています[5]。
また、ビタミンEの血中濃度が高い高齢者では、血管の老化の兆候が少なく、LDLの酸化レベルも低いことがわかっています[6]。また、免疫機能を高める効果もあり、高齢者451人を対象とした研究では、200IUのビタミンEが、この年齢層で多くの合併症を引き起こすことが多いウイルス性上気道感染症の発症率を低下させることが報告されています[7]。

コエンザイムQ10

Coenzyme Q10(ユビキノンまたはCoQ10)は、体内で作られる抗酸化物質で、私たちの体のエネルギーを作るために必要な栄養素です。しかし、年をとると体内での生成量が足りなくなり、健康を維持するには十分ではありません。またコエンザイムQ10は心臓の筋肉に必要であり、血圧を下げたり、うっ血性心不全を改善したり、パーキンソン病やアルツハイマー病などの脳の病気から守ったりする働きがあります[8]。
なお、スタチン系薬を使用している人ではコエンザイムQ10の産生が著しく低下していることから、特に心疾患のある方の高血圧予防には1日100~400mgを推奨とする研究もあります[9]。

アルファリポ酸

硫黄を含む抗酸化物質で、水銀などの重金属の解毒をサポートしたり、神経組織を保護したり、他の抗酸化物質のリサイクルや再生したりする働きがあります。
たとえば、神経障害がある糖尿病患者さんでは最大1000mgを服用するのが一般的だとされています[10]。さらに高用量により血糖値のコントロールが期待できるとの報告もあります[11]。

クロム

血糖値や脂質レベルの調節をサポートする微量ミネラルで、栄養状態のいい人で50~200μgです。インスリンの作用を高める働きがありますが、2型糖尿病患者さんは健康な人よりもクロムの尿中排出率が高いことから、クロムを摂取することで糖尿病の症状を軽減できることが確認されています。
2型糖尿病患者さんにクロムを1000μg投与した研究では、その90%が血糖値をコントロールするための薬を必要としなくなったとの報告もあります[12]。

Lカルニチン

肝臓で生合成されるアミノ酸の一種で、エネルギーの産生に必要不可欠です。ミトコンドリアは脂肪酸をエネルギーに変換しますが、Lカルニチンはこの脂肪酸をミトコンドリアに運ぶ働きがあり、この運搬は他の栄養素では代替できません。
また、不足すると、心筋の機能が低下し、狭心症やうっ血性心不全のリスクも増加します。

ケルセチン

ポリフェノールの一種で、鼻炎や副鼻腔炎などのアレルギー症状を抑える働きがあります。また、マスト細胞の膜を安定させ、ヒスタミンの放出を抑えることで、アレルギー反応を緩和します。
このほか、水晶体における糖タンパク質の形成を抑制し、白内障のリスクを低減する効果もあります[13]。

[1] Fotherby MD, Williams JC, Forster LA, et al. Effect of vitamin C on ambulatory blood pressure and plasma lipids in older persons. J Hypertens. 2000;18:411–15.
[2] Fotherby MD, Williams JC, Forster LA, et al. Effect of vitamin C on ambulatory blood pressure and plasma lipids in older persons. J Hypertens. 2000;18:411–15.
[3] Anderson R, Oosthuizen R, Maritz R, et al. The effects of increasing weekly doses of ascorbate on certain cellular and humoral immune functions in normal volunteers. Am J Clin Nutr. 1980;33:71–6.
[4] Sasazuki S, Sasaki S, Tsubono Y, et al. Effect of vitamin C on common cold: randomized controlled trial. Eur J Clin Nutr. 2006;60:9–17.
[5] Knekt P, Reunanen A, Jarvinen R, et al. Antioxidant vitamin intake and coronary mortality in a longitudinal population study. Am J Epidemiol. 1994;139:1180–9.
[6] Cherubini A, Zuliani G, Costantini F, et al. High vitamin E plasma levels and low low-density lipoprotein oxidation are associated with the absence of atherosclerosis in octogenarians. J Am Geriatr Soc. 2001;49:651–4.
[7] Meydani SN, Han SN, Hamer DH. Vitamin E and respiratory infection in the elderly. Ann N Y Acad Sci. 2004;1031:214–22.
[8] Morisco C, Trimarco B, Condorelli M. Effect of coenzyme Q10 therapy in patients with congestive heart failure: a long-term multicenter randomized study. Clin Investig. 1993;71(8 Suppl):S134–6.
[9] Morisco C, Trimarco B, Condorelli M. Effect of coenzyme Q10 therapy in patients with congestive heart failure: a long-term multicenter randomized study. Clin Investig. 1993;71(8 Suppl):S134–6.
[10] Hahm JR, Kim BJ, Kim KW. Clinical experience with thioctacid (thioctic acid [lipoic acid]) in the treatment of distal symmetric polyneuropathy in Korean diabetic patients. J Diabetes Complications. 2004;18:79–85.
[11] Jacob S, Ruus P, Hermann R, et al. Oral administration of RAC-alpha-lipoic acid modulates insulin sensitivity in patients with type-2 diabetes mellitus: a placebo-controlled pilot trial. Free Radic Biol Med. 1999;27:309–14.
[12] Anderson RA, Cheng N, Bryden NA, et al. Elevated intakes of supplemental chromium improve glucose and insulin variables in individuals with type 2 diabetes. Diabetes. 1997;46:1786–91.
[13] Cornish KM, Williamson G, Sanderson J. Quercetin metabolism in the lens: role in inhibition of hydrogen peroxide induced cataract. Free Radic Biol Med. 2002;33:63–70.

不足している栄養を補うサプリメントについて

サプリ

当院では、日本人に合うように研究・開発された品質の高い栄養素「MSSサプリメント」、「ヘルシーパス」の製品を採用しています。
これは医療機関でのみ使用されているもので、市販のサプリメントとは質や製造工程が大きく異なります。厳選された質の高い原料から効率良く栄養素の濃縮・抽出することで、高単位で最大限の栄養摂取が期待できます。
公益社団法人日本健康・栄養食品協会から認可を受けたGMP*工場で、原料の受け入れ〜最終製品の出荷まで、厳しく管理されながら作られています。

※GMP(Good Manufacturing Practice):薬機法(旧薬事法)に準拠して厚生労働省によって認められた医薬品の製造・品質管理における基準

また、これらのサプリメントでは十分にカバーできない栄養素や国内では入手できない栄養素については、品質がしっかりしたものをアメリカから輸入しております。
ちなみに市販されているサプリメントのパッケージには、「原料として使用した量」が記載されていますが、当院で扱うサプリメントのパッケージには「出来上がり時に含まれている栄養素の量」が記載されています。このため、市販品より高い効果が得られます。栄養素が入ったカプセル自体や錠剤にするための物質は添加物であるため、こういった添加物を最小量に抑えた安全な製品を選ぶようにしています。

検査の流れ

Step.1

血液と尿を採取して栄養解析検査を行います。この検査の前8時間以内は、食事や味のついた飲み物(水やお茶はよい)は控えてください。

Step.2

2~3週間後に再度来院していただきます。検査結果に基づいて、必要なミネラル・ビタミンについて丁寧にご案内いたします。
また、体調を万全にし、疾患の予防につながる生活習慣、食事内容、最適なサプリメントなども助言いたします。ご不明点があれば遠慮なくご相談ください。

Step.3

数ヵ月経ってから改めて栄養解析検査を実施し、状態と治療効果をチェックします。結果を基に良好な状態を実現・維持できるようサポートいたします。

栄養療法(オーソモレキュラー療法)の費用

診療メニュー 料金(税込み)

カウンセリング料

最初の30分:5,500円

その後15分ごと:3,300円
初回血液検査
(初診料、簡易レポート、結果説明を含む)
22,000円
医薬品・サプリメント 4,000円~16,000円

※詳細レポートを希望される場合、別途6,600円が必要です。
※予約制です。

CLINIC医院情報

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